電子タバコ, 電子タバコ おすすめ

VAPE(電子タバコ)の安全性:英国保健省の公式報告と知っておくべきポイント

VAPE(電子タバコ)の安全性:英国保健省の公式報告と知っておくべきポイント
mymoods

健康への影響を最大95%軽減する可能性

英国保健省(PHE、当時のPublic Health England)の報告によると、VAPE(電子タバコ)リキッド(ニコチン含有製品を含む)に含まれる有害物質は、従来の紙巻きタバコと比較して最大で95%少ないとされています。この発表はVAPEの安全性に関する議論において重要な指標となっています。
しかし、市場には玉石混交の製品が存在し、インターネット上では「紙巻きタバコより格段に害が少ない」「呼吸器系への影響は紙巻きタバコと同等」といった相反する情報も見受けられ、一般の方が正確な情報を判断するのは難しい状況です。
VAPEの歴史が比較的浅く、長期的な健康影響に関する研究データがまだ十分でないため、医学専門家の間でも意見が分かれているのが現状です。消費者にとっては、何が真実なのか見極めにくい状況と言えるでしょう。

関連情報:【2025 年版】VAPE リキッド新潮流「ニコチンソルト」の正体と従来型との圧倒的な違いを完全解明

英国保健省は、VAPEがタバコ製品に含まれる喫煙関連疾患の主要な原因となる多くの化学物質を含んでいないという研究結果を継続的に示しています。
過去には、一部の研究でVAPEから発がん性物質が検出されたとして使用を制限する自治体もありましたが、英国保健省の研究プロジェクトを率いるケビン・フェントン教授(当時)は、「全くリスクがないわけではないが、喫煙と比較すれば害ははるかに小さい」とコメントしています。さらに、「禁煙を目指す人々にとって、VAPEは紙巻きタバコよりも害の少ない代替品であり、効果的な禁煙サポートツールになり得る」と指摘しています。
また、VAPEにはチョコレートやストロベリーといった甘いフレーバーが存在することから未成年者の喫煙誘導に繋がる懸念や、受動喫煙による健康被害が紙巻きタバコより少ないとされる点についても議論があります。これに対し同教授は、「現時点でこれらの懸念を裏付ける明確な根拠は乏しく、VAPEの健康への影響については、引き続き質の高い研究を重ねていく必要がある」との見解を示しています。

VAPEリキッドの主な成分とは?

VAPEリキッド(ベイプリキッド)の基本的な主成分は以下の通りです。

  • 植物性グリセリン (VG)
  • プロピレングリコール (PG)
  • 香料 (フレーバー)
これらは、私たちの身の回りにある食品や化粧品などにも使用されている成分です。

植物性グリセリンは、その名の通り植物から抽出されるグリセリンで、多くのメーカーがオーガニック認証を受けたものや、純度の高いものを採用しています。この成分は、例えばオーガニックのアロマオイルなどにも使用されており、アロマを焚いたりディフューザーで使用したりするのと同様に、適切に使用する限り健康への大きな悪影響は確認されていません。

プロピレングリコールは、過剰摂取しない限り人体への悪影響が少ないとされる成分で、食品添加物や医薬品の基剤としても広く利用されています。万が一摂取した場合でも、安全な範囲内と考えられています。
名称が似ている「ジエチレングリコール」という有害な化学物質とは全く異なる成分ですので、混同しないよう注意が必要です。

使用される香料は、飲料や食品に使用されるものと同等のグレードのものが多く、これらも適切に使用されていれば人体に悪影響を及ぼすものではありません。

ただし、一部の悪質な販売業者(実店舗・オンライン問わず)がコスト削減のために、人体に有害な成分を含む粗悪なリキッドを販売しているケースも報告されています。信頼できる情報源を元にリサーチを行い、安全な成分のみを取り扱う実績のある店舗やウェブサイトから購入することが極めて重要です。

関連情報:フレーバー(リキッド)から選ぶ

今さら聞けない? VAPE(ベイプ)とSMOKE(喫煙)の根本的な違い

紙巻きタバコや水タバコ(シーシャ)は、タバコの葉を燃焼させ、その際に発生する「煙(けむり)」を吸い込み、吐き出す行為、つまり「SMOKE(スモーク:喫煙)」です。一方、VAPEは火を使いません。電力によって熱を発生させ、専用のリキッドを「蒸気化」させて吸引します。この「蒸気を発生させる」行為から「VAPE(ベイプ:蒸気を吸う)」という言葉が生まれました。この「VAPE」という言葉は、特に英語圏で新しい言葉として広く浸透し、2014年にはオックスフォード英語辞典に「電子タバコを吸うこと」として新しく定義されました。

VAPEが欧米でトレンドとなった背景とは?

紙巻きタバコに含まれる最も有害な物質の一つが何かご存知でしょうか?
それは発がん性物質を含む「タール」です。
また、喫煙は体内の一酸化炭素濃度を上昇させ、各器官の酸化を促進し、動脈硬化をはじめとする様々な悪影響を人体に及ぼします。
VAPEは、このタールを摂取することなく喫煙に似た満足感を得られる新しいスタイルと言えます。欧米でVAPEが急速に普及した背景には、以下のような理由が挙げられます。


・経済的メリット: 多くの欧米諸国ではタバコ税が非常に高く、国や地域によっては一箱1,000円を超えることも珍しくありません。VAPEは初期費用がかかるものの、ランニングコストを抑えられる場合があります。

・臭いの軽減: タールを含まないため、髪や衣服、車内や部屋にタバコ特有の嫌な臭いが付きにくいのが特徴です。

・ヤニ汚れの心配なし: 壁やカーテンなどが黄ばむ原因となるタールがないため、室内を清潔に保てます。

・受動喫煙リスクの低減: 周囲の人々への配慮に繋がります。副流煙の有害性が紙巻きタバコより少ないとされていますが、マナーを守った使用が推奨されます。

・ゴミの削減と安全性: 吸い殻や灰が出ないため、後片付けが簡単で、火の不始末による火災の心配もありません。

・デバイスの多様性とファッション性: VAPEデバイス本体には様々なデザインがあり、マウスピース(ドリップチップ)やケースを自分好みにカスタマイズしたり、好みのデザインのアクセサリーを装着したりと、ファッションアイテムとして楽しむ人も増えています。リキッドの消費量に応じて大型のタンクを搭載したり、複数のバッテリーを使用できるパワフルなタイプもあります。逆に、あまり頻繁に使用しない方向けには、超小型のペンタイプなど、使用頻度や好みの煙量に合わせてカスタマイズが可能です。

・豊富なリキッドフレーバー: コーラ、ワイン、レモンやオレンジなどの柑橘系、ストロベリー、チョコレートなど、数えきれないほどのフレーバーが存在します。例えば、メンソール系リキッドとフルーツ系リキッドをミックスするなど、自分だけのオリジナルフレーバーを楽しむこともできます。また、海外ではニコチン濃度も0mgから一般的に30mg程度まで、店舗で指定して購入できる場合があります(日本ではニコチン入りリキッドの販売は薬機法で規制されています)。

関連情報:日本薬局方

欧米では、若者がファッション感覚でVAPEを使用するだけでなく、中高年層が禁煙や減煙目的でニコチン濃度を徐々に下げながらVAPEを利用するケースも多く見られます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です